ご納骨の際に骨壺で納めてしまうかさらし袋に入れ直して納めるかは地域や風習により異なります。どちらが正しいのかをご説明していきます。
遺骨の納め方
お墓に遺骨を納めるには2通りの方法があります。
- 骨壺のまま納骨棺の中に納める
- さらし袋に入れ直して納める
骨壺のまま納める

骨壺のまま納める方法は昔から地域や宗教にかかわらず行われています。それはほとんどが、骨壺のままで入れやすいように、お墓の形状(納骨棺)などが納やすくなっています。お墓の形状は地域によりことなりますが、骨壺を並べやすいように大きな納骨棺になっているお墓もございます。
それでは、関西地域のお墓はどうなっているかというと、墓石の下に納骨棺を設けています。そこに遺骨を納めますが、どれだけ入るかというと、一般的な納骨棺の大きさの場合は骨壺は4個から5個ほどしか入りません。
しかし、なぜ、これから家族を納めていかないといけないのに納骨のスペースを沢山はいれるように広く作らないのでしょうか?他の地域のお墓などはたくさん納めれるように納骨檀を二段式にしたりして10個位は入るようにしたりいたします。
それは、地域によりお墓の形がちがうこともあります。関西地域のお墓は他の地域と比べても全然小さいのですので納骨棺のスペースもそれほど広くはありません。古いお墓で数十年ぶりに骨穴を開けたら骨壺が入らないケースもあります。昔に建てたお墓の骨穴が小さくことがあります。
たしかに骨壺で納めますと簡単で済みますし骨壺の処分もしなくて済みます。しかし、問題もでてきます。納骨棺の湿気で骨壺の中に水が溜まることです。これを嫌がれるご家族の方もおられます。気になるようでしたらご相談ください。
さらし袋で納骨する

晒し袋なでに入れ直して納骨することは、関西では一般的に行われています。昔は知らない方もおられ、骨壺のまま納めている方もおられました。最近ではご納骨の際に以前に納めた方の骨壺を出して土に還してあげてほしいと要望も増えてきています。 神道系の方は現在でも骨壺で入れられることが普通に思われている方もおられますが、できれば宗教にかかわらず晒しに包んで納めてあげてください。自然に還ることが一番良い方法であることは間違いありません。
関西のお墓が小さいこともあり、昔から晒に移して納骨して土にすぐ還す風習があります。晒は綿100%なので数か月すれば穴が開いていきます。時々、間違われて骨壺の袋で包んでおられる方もおられますが、ほとんどがポリエステル製なので風化せずに遺骨もそのままになりますので決してご使用しないでください。
まとめ
それでは、どちらが正しいかというと全国的に比べてみればどちらも間違いない方法だとなります。しかし関西地域では晒にうつして早く土に還してあげる方法が望ましいとされています。 このことは比較参考にはなりませんが、だいぶ昔でいえば亡くなった方をすべて焼骨にすることもできなかった為、土葬にしていた時のほうが遥かに長いあいだの風習でした。宗教や地域でのこだわりなどがあります。遺骨の納骨方法はさまざまですが、お墓の原点は自然に還すことであります。最終的には問題なく納めてあげることが大切ですので、どちらにしてもお墓を正しく建てていただき、安心してご供養できる環境にしておくことが重要だといえます。